-仔猫-



足元に擦り寄ってくる小さな毛玉

それは先日俺の恋人が拾ってきた仔猫だ

どうやら俺にも懐いてくれたらしい

・・・・・・がっ、彼女の比ではない

俺はこんなに心が狭かったか?

とも思うが、拾ってきてからは

ずっとこの小さな毛玉ばかりを構っている

苛つく気分をどうにかしようと

縁側で座っていれば

毛玉は俺の膝の上に、そして彼女は俺の隣に

膝の上の毛玉を構いながら俺に笑いかける

血生臭い毎日・・・こんな日があってもいいかと思ってしまう

不思議と苛つきは消えていた



その夜、一緒に寝るんだと

彼女の胸に抱かれた毛玉が勝ち誇ったかのように一鳴きした

・・・・・・やっぱり、面白くないっ





 Ver. 緋村 剣心