「お前の本性はやはり人斬りだよ、同じ人斬りが言うんだ間違いない
 人斬りは所詮死ぬまで人斬り、他のものには決してなれはしない」


刃衛にそう言われた時、胸の奥底が疼いた
自分の背負う罪の重さを再確認させられ
俺の想いが凍りつき始める



「人斬りが人斬りであるのなら、剣心は剣心でしょ?
 人斬りの剣心も、流浪人の剣心も、私には同じ剣心なんだ・・・
 私を護ってくれて、私が護りたい人・・・私にとってかけがえのない大切な人」



はそう言ってくれた、俺は俺だと・・・
いつも俺はに護られている
身体だけでなく心も、俺の全てを護ってくれる


今、俺の隣で眠っている

己を失った俺の目を覚まさせるため
刃衛にかけられた秘術とやらを自らの腕を切り裂いて破り
俺が人斬りに戻るのを止めてくれた

その代償は深い腕の傷、痕はきっと残るだろう
の身体には俺の責でついた傷痕が他にもある
庇わないでくれと言ってもやめなかった
それは俺も同じだと言われて何も言えなかった時もある


見た目は不通の・・・いや、綺麗?可愛らしい?そんな部類に入る娘だ
何故あの頃は男だと思っていたのか・・・不思議でしょうがない
姐さんに言わせるとそう言うのが解らないらしい

今思えば俺自身もそう思う
左之助達はの事を男だと想い込んでいる
俺としてはその方が何かと都合がいい(虫除けになる)ので何も言わないが・・・
も聞かれないことは答えないという性格だ
本当のことを左之助達が知ることになるのはいつになるのだろうか


そんなことを考えていたら、眠たげな甘い声が聞こえてきた


「けんし、ん・・・?」

「目が覚めたのか?」

「ん・・・・・・ぅ」


ぼんやりとした瞳で見上げてくるは幼くて可愛らしい
温もりが欲しいのか擦り寄ってくる姿は猫のようにも見える
腕を背にまわして撫でていれば、再び寝息が聞こえてくる

の額に唇を寄せると

       触れた所から

              甘い温もりが俺を包む


あの夜凍りつき始めていた俺の想いを融かすように
                 これ以上凍りつかないように・・・




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お題配布元:capriccio様