Moonlight Affection 13







は抑えていた霊圧を開放した・・・       




ドンッ



「「「ぐ・・・っ」」」

「「くぅ・・・っ」」

「「隊長!!」」

「ん?あれ?あ・・・ごめん、久し振りだから力の加減が・・・」



蘭丸と瑠璃に呼ばれて周りを見ると
一護やルキア、冬獅郎までもが片膝を着いていた


「・・・あんた、何者だ・・・?」

「うん、今からそれを言いたいんだけど・・・私達の言うことじゃ信じられないかもしれないから
 貴方達の良く知ってる人たちに来てもらおうと思ってね・・・」

「「「良く知ってる人(だと)・・・?」」」












その場所から離れた浦原商店ではテッサイが雨の傷を癒し終るところだった



        っ!!」


何よりも早くに喜助がの霊圧に反応する
すると窓から飛び込んでくる黒い影



「喜助!今のはっ」

「・・・サンっ」



夜一が喜助の姿を確認した後には既に喜助はその場にいなかった
それを唖然とした表情で見ているテッサイとジン太と雨
夜一も喜助の後を追うように走り出す



間違いない・・・アタシが間違えるハズない
あの人の霊圧を・・・何よりも待っていたサンの霊圧を・・・!



逸る想いを表すかのように達の前に現れたのは喜助
それを追うように現れる夜一
いきなり現れた二人に一同は目を丸くするが
現れた二人はそれに目をくれることなくを見つめる


「・・・・・・サン?」

なのか?」

「・・・久し振り、でいいのかな?・・・・・・?
 あぁっ、そうか・・・これで・・・・・・判るかな・・・瑠璃達ももういいよ」


そう言うと瑠璃と蘭丸は着ていた黒い死覇装から白い死覇装へと変じさせる
そしてが一つに編んでいた長い髪を解くと
風に攫われ揺らめく栗色の髪はみるみる白銀の髪へと変化していく
閉じられた瞳を再び開ければ翡翠の双眸は燃える紅へと
着ていた緋色の服も今は白に変わっている
その様を一護達は固唾を呑んで見ていた


「「(サン)・・・っ」」

「夜さんっ」

ピシィッ


が真っ先に抱きついたのは、夜一だった・・・
その隣でお出迎え体勢(両腕を広げている状態)となっていた喜助は石と化している


「どれほど・・・っ儂がっ・・・儂等が、心配したと思っておるっ
 馬鹿者・・・この、馬鹿者が・・・」

「ごめん・・・ごめんなさい・・・夜さん・・・」

「・・・して、よ・・・儂の隣で石になっとる奴が居るんじゃがのう?」

「ん?だって、夜さん・・・私、無精髭生やしてて変な帽子被ってる人なんか知らな〜い」



の言葉を聞くと同時にその場から消える喜助


「あれ?」

・・・あまり苛めるな。」

「判ってるんだけど・・・つい、ね・・・」

「あの・・・夜一さん?」

「なんじゃ一護・・・ん?なんでお主等はここに居るんじゃ?」


見当外れな夜一の言葉に一護はがくっと項垂れる
冬獅郎は米神を引く攣かせながら口を開いた


「そこにいる者達が何者なのかを知るためだ」

「ほう・・・そうなのか?

「うん、そう。で、私達のことをよく知ってる夜さん達に来てもらったの」


と話していると、再び現れる喜助。その姿は無精髭を綺麗に剃り帽子を手に握っている
よほど急いでいたのか珍しく息を切らせている


「喜助?」

サン・・・これで、アタシだって判りますよね?」

「・・・馬鹿だね喜助は・・・私が喜助の事を判らないだなんて本当にそう思ったの?」

「・・・サン」

「ふぅ・・・っ、さっきから喜助は私の名前ばかりね」

「・・・おかえりなさい・・・・・・サン・・・」

「・・・っ、喜助っ・・・喜助ぇっ」


今度こそ喜助の腕の中に収まる
喜助の名を何度も呼びながら零れる涙が作務衣を濡らしていく
華奢な身体をきつく抱き締めながら喜助も何度もの名を呼ぶ


「・・・ずっと、待っていました・・・・・・もう一度言いますよ。・・・おかえりなさい、サン」

「・・・ただいま・・・喜助」


零れる涙を拭いながら頬に手を添えて顔を上げさせれば
気が遠くなるほどの間、待ち続けていた恋人の華が綻ぶような笑顔

見詰め合っていた所で一護が痺れを切らして叫んだ


「だからっ、あんた達は一体なんなんだよ!?」

「・・・・・・黒崎サン・・・恋人同士の感動の再会を邪魔するなんて
野暮なことをしてくれますね・・・」


「「「「「こっ恋人    !?」」」」」


「あら、何?この反応・・・」

「ホント、失礼な人達ですねぇ・・・」


一同が驚きの声を上げる。それに加えて一護などは喜助に指まで指している
瑠璃と蘭丸にいたっては笑いを噛み殺している
一人冷静に戻った冬獅郎が疑問を浮かべる


「まてよ・・・?浦原喜助の恋人・・・というだけでは納得がいかねえ事が多すぎる
 その白の死覇装を来た二人・・・白の死覇装なんて見た事も聞いた事もねぇ・・・」

「あぁ、うんそうだね。君がの後を継いで十番隊の隊長になった日番谷君だね?」

「!?どう・・・して、隊長のことを・・・」

「それはですねぇ、日番谷サン。サンはサンの姉のような存在で・・・
 あ、ちなみにアタシは兄ですよん。夜一サンはお母・・・ゴフゥッ」

「あーあ、喜助も余計な事を言わなきゃいいのに・・・」



夜一の鉄拳で沈められている喜助を呆れた顔で見てから
は日番谷を見据えた


は私達が育て上げた娘で、元々は私の部下だったの
 が十番隊隊長になる前にいたところね。」

「・・・そこは・・・?」

「零番隊・・・私達は護廷十三隊の番外、零番隊よ」

「「「まさか・・・っ、あの伝説の・・・っ」」」



伝説?と首を傾げると一護に夜一とルキアが説明をする
復活した喜助が思い出したかのように何処からともなく黒い布を出す
それは背中に零の染め抜きのしてあるの陣羽織


「尸魂界に帰す気はないんですがねぇ・・・〈緋炎〉もアタシが預かってますよん」

「ありがとう、喜助。・・・それにしても、伝説になるような事をした覚えはないんだけどねぇ」

「あんた・・・凄ぇんだな・・・」

「そう?出来ることをしただけよ?」


一護の言葉をさらりと返す、それに面食らっている一護には話しかける


「さっきは君に結構キツイ事を言ったと思うよだけどね、えーと黒崎君だっけ?」

「あ?あぁ」

「迷っていることが、恐れている事があるんでしょう?
 迷っていても、恐れていても何も始まらない。まず、自分の出来ることをやってみなさい」

「・・・っ!!あ、あぁ・・・そう、だな・・・あんたの言う通りだ」

「ヨシ!それから・・・私はあんたじゃなくて、。ごめんね?名乗ってなかったね」

「おぅ、俺は黒崎 一護だ」

「イチゴ?まぁた可愛らしい名前を付けられたものね」

「だ     っ、イチゴだイチゴっ苺じゃねぇっ」

「あはははっ、ごめんごめん・・・一つのものを護るって書くんでしょ?
 なかなかできる事じゃないよ?頑張れ」


に笑いかけられ顔を赤らめる一護、当然面白くない人がいるわけで・・・


「黒崎サンっ、サンはアタシのなんスからねっ!」

「なに訳の解んねーこと言ってんだ、下駄帽子!」

「・・・下駄帽子・・・?あっはははははっ黒崎君、君のネーミングセンス最高!」

「酷いっス・・・サン・・・」



「で・・・どうやってガルガンタを抜け出してきたんだ?」

「それはですね・・・今日、破面が現世に降りたでしょう
 その時に一緒に付いてきたという訳なんです。千載一遇だったんですよ」


と話をしたいのだが、一護と話をしているので冬獅郎は傍に居た蘭丸に話を振った
成る程・・・と納得しかけるが疑問はまだまだ浮かぶ


「よく・・・見つからなかったな」

「あぁ・・・我々は霊圧や気配を消すだけでなく姿も消せますから」

「ほう・・・零番が護廷に戻ったという報告もまだ受けてないんだが?」

「それは・・・隊長が戻ったということを報告してないからです」

「なんだと!?」

「もともと零番隊は番外、四十六室も山本総隊長も我々に口を出すことはできません」

「・・・しかしだな・・・」

「ご心配はいりませんよ、近々報告に行く事になると思いますから(僕と瑠璃が)」

「そうか・・・」




と冬獅郎と蘭丸が話している隣では、乱菊と瑠璃がについて話しに花を咲かせていた
それにはルキアと恋次もの事を知っているのか話しに混じっていた



「さて・・・聞きたい事はまだ沢山あると思うけど・・・時間も時間だし、今日はこの辺にしておいたら?
 私は喜助の所にいるから、いつでもどうぞ」

「尸魂界へは・・・帰られないのですか?」

「んー、尸魂界に行きはするだろうけど・・・私の居る場所は喜助の所だけだから・・・」

サンっ」


がばぁっと抱きつく喜助を軽くあしらいながら
それに、今危険なのは尸魂界ではなく現世だしね。と片目を瞑った



「という訳で・・・蘭丸と瑠璃は・・・」

「「解ってます・・・」」

「ありがとう」



顔を見合わせて溜息をつくと、瑠璃と蘭丸は尸魂界への扉を開き
それでは・・・と挨拶をして姿を消した


冬獅郎達もならば自分達も・・・と踵を返す
その場に残されたのはと喜助に夜一、そして恋次だった



「えーと?」

「あ・・・俺は、六番隊副隊長阿散井 恋次っす」

「阿散井君ね、喜助に聞きたい事があるみたいだね
 ・・・どうせ、喜助のことだから隠し部屋いっぱいあるんでしょ?」

「やれやれっスねぇ・・・サンがそう言うなら」

「ん、阿散井君一緒に行こう」

「え・・・や・・・あの?」

「いいからいいからv」


は恋次を連れて『浦原商店』へと押しかけた(サンだけなら万事OKだったんス)