Moonlight Affection 06
衝撃?の隊首会から一週間程たって
達も護廷に慣れてきた頃
歓迎の意味も込めて護廷十三隊揃っての花見が催される事となった
その一週間の間にと夜一は親友といえる程の仲になっていた
それを喜助は微笑ましくも思い少し忌々しく思えた
なぜなら夜一がことごとく喜助の邪魔をするから
が十二番隊舎に遊びに来ていれば
鍛錬に付き合わないかと誘いに来る
夜二人で飲もうかと思えば一緒について来る
その度に喜助の方を見てニヤリと笑うのだった
だけどが嬉しそうに笑うので何も言えずに肩を落とすだけ
だからと言って寂しくはなかった
夜一と一緒にいても必ずは喜助の隣りにいて
時々袖を摘まんでいたり、手を握ってきたりするから
それに気付いてを見ると
恥ずかしそうに目を伏せたりする
その姿がひっじょーに可愛らしいんっスよぉ!(喜助談)
それから変わった事といえば
「喜助さん」と呼ばれていたのが「喜助」に変わったことくらいである
さて・・・花見の席では予定時間が近づくと
ぽつりぽつりと人が集まってくる
が喜助の恋人であるという事はこの一週間で
護廷の隅から隅まで広まっていたのだが・・・
それでもの美しさに惹かれる者は少なからずいた
「喜助・・・?喜助っ」
零番隊舎まで迎えに来て
着飾ったを目の前にぽかーんとしている喜助には訝しげに眉を寄せている
「あ・・・」
「似合わない・・・?」
「いや・・・あまりにも綺麗なんで吃驚しただけっス」
「もうっ、喜助は口が旨すぎるっ」
「ほんとの事っスよん♪・・・それでは行きますか?サン」
「まったく・・・ちゃんとエスコートしてくれるの?」
「そりゃもう♪」
喜助が手を差し出しそれにが手を重ねる
ぎゅっと手を握り合い、見詰め合って微笑む
どこからどう見ても幸せな恋人同士・・・実際そうなのだが見るに耐えない
もう好きにやってくれ・・・と傍に控えていた副官の蘭丸と瑠璃はそう思っていた
予定時間間近になって現れた二人に周りが息を呑んだ
着流しを粋に着た喜助に手を引かれて桜色の大振袖を纏った
二人は一枚の絵から出てきたように映った
「綺麗だねぇ・・・」
「あぁ・・・こうして見ると浦原も良い男だったんだなぁ・・・」
「浮竹ぇ・・・視点が違うような気がするんだけど・・・」
「そうかぁ?」
「・・・そうだよ・・・」
遠巻きに見ていた京楽と浮竹が零しているていると
桜のよく見える席を陣取っていた夜一が声をかけていた
右隣を喜助に、左隣を夜一にがっちりとガードされては盃を進める
こう言ってはなんだが・・・三人が三人ともザルを通り越して枠の域に入る程の酒豪
次から次に盃を重ねてもなんら代わり映えがしない
そんな中、その三人に近づく人影がちらほらと・・・
他の隊長達である、副隊長以下になると喜助と夜一がガードしているせいか
近寄りたくとも近寄れない
しかし、隊長達ともなるとそんなことを気にする事もなく近付いていく
「やぁ・・・いい夜だね」
「あ・・・五番隊の・・・確か、藍染隊長?」
「藍染か・・・何用じゃ」
「何用って、僕も混ぜてもらおうと思ってね」
ニコリと微笑みながらの前に座る
それを見て京楽も浮竹を連れてやってくる
「僕達も混ぜてもらいにきたよ〜」
「すまんな、藍染 少し詰めてくれ」
藍染を横に押しやりを囲む形で座る
最初は目をぱちくりさせていただったが微笑んで承諾した
喜助と夜一は心の中で舌打ちをしたが
が了承してしまったので何もいえない
藍染は藍染で自分を押しやった浮竹に心の中で舌打ちをする
「え・・・と、八番隊の京楽隊長に十三番隊の浮竹隊長でしたね?」
「そうそう、名前を覚えてくれていたなんて嬉しいなぁ」
京楽からの酒を盃で受け取りながら浮竹へと視線を移すと
浮竹は呆れた顔で京楽を見ている
それを見てはクスクスと笑ってしまう
「お二人とも仲がいいんですね」
「ん?あぁ、俺と京楽は霊術院時代からの仲でね」
「そうだったんですか〜」
「・・・これ美味いぞ、お主もどうじゃ」
夜一が先程食べていた物を箸でつまみの口元へ持っていく
それを嬉しそうにパクンと口へ入れる
ピシッと音がするほどに固まってしまう男達
「ほんとだ美味しいっ」
嬉しそうに夜一に答えながらいそいそと
自分の膳にも乗せられているそれに箸をつけている
その光景を固まったまま見ている男達に夜一はニヤリと意地の悪い笑みを向けた
バチィッ!と何かが弾けたような音がしたとか・・・(後日、近くにいた死神談)
そして・・・
「喜助も食べてみる?」
と箸を差し出す
喜助はそれを嬉しそうに口にいれ、この前の隊首会の時のように藍染達に微笑んだ
「ほんとだ、美味しいっスねぇ〜v(サンはアタシのものっス)」
「く・・・っ(覚えておけよ浦原・・・きっとお前を出し抜いてやるっ)」
「・・・(あぁ〜いいなぁ・・・僕も食べさせてほしいなぁ)」
「・・・(早く帰りたい・・・)」
「ふ・・・っ(喜助もやるの、それにしてもこ奴等・・・青いのぅ・・・)」
各々なにやら思うことはあるようなのだが
それは表に出さすほのぼのと(?)酒はすすんでいった
「うん、興に乗ってきた所で舞いでも一差し・・・」
そう言いすっくとは立ち上がり扇を広げると、傍にいた瑠璃が懐から笛をだした
桜の広がる夜空に笛の澄んだ音色が吸い込まれる
宵の花にまづは
宵の花に一献
素娥の美酒(うまざけ)
うてな のぞきつ
うてな かえしつ
白濁の夢 ひとひらに
そなたの憂い 肩に受け
いましばし 酔い心地・・・
舞い散る桜の花弁を纏い
銀箔を貼った扇を翻す
ぼう・・・と周りの面々が見入るなか
喜助だけが嬉しそうに盃を傾けていた
「雅じゃの・・・」
「そうっスねぇ」
「喜助・・・・・・手離すなよ・・・」
「勿論っス」
この宴の舞いは後々語り継がれることになった