Moonlight Affection 11
「 討てましたか?・・・仇」
「・・・来てたのか・・・浦原」
「・・・お久し振りっス・・・一心サン
いやァ、腕は鈍ってないみたいっスねぇー。安心しました」
「なんだァ?えらくマトモなこと言うじゃねぇか」
「そりゃもう♪霊圧シボんでて、アタシのせいにされちゃたまんないんで」
「あーそうかい。心配すんな、別にシボんでてもオメーのせいにゃしねぇよ
それも含めて俺の実力だ」
「・・・どっスか?二十年ぶりの死神の身体は」
「まぁまぁだ」
「・・・心は・・・・・・晴れましたか?」
「・・・まぁまぁだ、・・・元々言うほど恨んじゃいねぇんだよ
あんな虚のことは、俺がこの二十年の間で欠片も晴れねぇほど
恨んでることがあるとすれば、そいつは真咲を救えなかった俺の無力だけだ」
月が照らす中、言葉を交わす二人の男
一人は作務衣に羽織、下駄に帽子の浦原喜助
もう一人は死覇装を纏っている、喜助の馴染みの顔の黒崎一心だ
二人は神妙な面持ちで話し込んでいる・・・その側には一心の息子
黒崎一護(inコン)が座り込んでいる
「変わんないっスねぇ・・・そういうとこ、息子サンとそっくりだ」
「似てねーよ!」
「・・・息子さんと言えば、気付いてます?」
「・・・あぁ、お前さんの読み通り接触してきたみたいだな
“仮面の軍勢”・・・禁術を使って虚の力を手にしようとした
元死神の無法集団、所在も思想も一切不明。・・・厄介だぜ・・・」
「・・・けど、黒崎サンに接触してきたということは・・・」
「あァ、連中も何らかの戦いの準備をしてるってことだ
俺達と同じようにな・・・連中も感付いてんだろうさ
“破面”共の急激な変化にな」
「やっぱりさっきの虚は・・・“破面”なんスね」
「あァ、だが今迄に見た破面もどき共とは完成度はまるで別物だった
何十年も進歩の無かった破面もどき共のレベルがハネ上がってんだよ
ここへきていきなり、な・・・解ってんだろ?こいつはつまり ・・・
藍染惣右介・・・あいつが破面もどき共に接触し真の破面を
創り出そうとしてるってことだ。“崩玉”の力を使ってな・・・ 。
そして完成した真の破面と大虚の軍勢を従えて
世界を潰しに現れる・・・・・・どうするよ」
「・・・なんとかしましょ。いずれにしろこの事態だ、敵味方ともかくとして
みんな動きますよ、“仮面の軍勢”もアタシ達もそして 、尸魂界も・・・」
「・・・今度は尸魂界からじゃなく現世からか・・・前回はが護ったんだったなぁ・・・」
「そうっス・・・」
「この騒ぎで帰ってくるかもしれねぇな・・・」
「・・・・・・・・・」
一心の最後の言葉には答えず、座り込んでいた一護(inコン)に囁いた
「今日見たことはみィ〜〜〜〜〜んな当然他言無用っスよ♪」
その翌日、一組の破面が現世に降り
更にその翌日には尸魂界から選抜された死神達が現世に降りた
「・・・ ふぁ・・・・・・あ〜ぁ・・・随分と眠ってたなぁ・・・
瑠璃と蘭丸もそろそろ起きなよー?」
何も無い在るのは闇・・・その空間に達はいた
あの闘いからどれだけの時間が流れたのかも解らない
ただ流れに身を任せ、黒腔を彷徨っていた
が目を覚ました時、その闇の空間に僅かな歪ができているのに気付いた
「光・・・?瑠璃、蘭丸!あれはっ」
「「行って見ましょう!」」
その歪に近づくと、五体の虚を感じ取る
以前、尸魂界に着いたばかりの時に使っていた姿消しの術を施す
もちろん霊圧は誰にも感付かれないように落としている
「・・・破面!?しかも成体・・・あれからどれくらいの時間が経っているの・・・?」
「とりあえず、現世に降りたようです・・・。私達も運がいいですね隊長
ついて行きましょう、この黒腔ともお別れです」
「そうだねぇ・・・早く喜助の所へ帰りたいし・・・」
「きっと待ち草臥れてますよ・・・浦原隊長」
「拗ねてなきゃいいけど・・・」
三人で苦笑を漏らし、黒腔が閉じる寸前に達は現世に降り立った
「 ・・・行くぜ、遠慮も区別も必要ねぇ
少しでも霊圧の在る奴は、一匹残らず皆殺しだ
全員、補足は完了したか?一匹たりとも逃がすんじゃねぇぞ!!」
六人の破面が散開するのを見送って、達は顔を見合わせた
「・・・物騒なことを・・・それに隊長格が現世に降りてるし・・・
あら、喜助と夜さんも現世にいるのね・・・」
「どうします?」
「ん〜、状況が掴めない・・・喜助は後回しにして(酷い)
一度、尸魂界へ行こうか・・・このままで」
「は?・・・このまま、ですか?」
「うん、帰還とかになると面倒くさいし・・・今の状況を調べるのに都合がいいでしょ?」
は言い出したら聞かない性格なのを
副官二人は思い出して肩をすくめると尸魂界への扉を開いた
「・・・あれから百五十年は経ってたのかぁ・・・それにしても・・・藍染隊長がねぇ・・・
あと、市丸・東仙って・・・私が居た頃は・・・」
「藍染隊長の隊・・・五番隊の副隊長と三席だったと記憶してますが・・・」
「そ・・・っかぁ・・・四十六室も壊滅ねぇ・・・で?大霊書回廊で浮竹さんが調査してたんだ・・・
喜助もやっかいなモノを創ったもんだわねぇ〜・・・“崩玉”だっけ?」
「はい、多分・・・いえ、絶対浦原隊長は隊長を探そうと考えて・・・」
「そうだろうねぇ・・・」
は一つ溜息をつくと気になっていたことを蘭丸に確認した
「ねぇ、蘭丸・・・は?」
「それが・・・自分の副官を庇って戦死したと・・・記録されてます・・・」
「ん・・・が・・・ねぇ・・・あの子らしい・・・・・・でも、は・・・」
「「隊長・・・?」」
「・・・は、生きてる。」
「「は??」」
「うん、この世界にはいないけど・・・私の管轄外の世界で生きてる・・・」
「「そうですか・・・よかった・・・」」
今は封鎖されている護廷の奥にある、零番隊の隊舎に達はいる
「さて、そろそろ現世に降りますか」と埃を払い立ち上がると
のその姿は全くの別人に変貌していた
白銀の髪は栗色に、紅の双眸は翡翠色へと
そして纏っている衣は緋色の服
瑠璃と蘭丸が目をぱちくりさせていると
「敵を欺くには、まず味方から・・・ってね
藍染さんに私が戻っているのを感付かれたくないし・・・
喜助がこの姿を見た時に驚くだろーし」
「「・・・(やっぱそのオチかよ・・・)」」
「では、私達も・・・」
「んー、そうねぇ・・・白い死覇装は目立つしね・・・」
二人は白から黒の死覇装へと着替え、現世へと降りた
「生きてると思ったよ、一角」
「・・・あたりめーだ、今日の俺はツイてんだぜ。サイコーにな」
「危険は 敵 敵 は 排除」
「 ありがと!隊長!恋次!!限定解除下りたわよ!!」
「「「限定解除!!!」」」
「唸れ〈灰猫〉」
「 竜霞架」
「狒骨大砲」
「大分終わってるみたいねぇ・・・限定解除もしてるみたいだし・・・
瑠璃と蘭丸は怪我人を治療してあげて・・・私はまだ闘ってる場所に行く」
「「了解」」
言葉と同時に三人はそれぞれに散り
瑠璃は日番谷と乱菊のいる場所へ、蘭丸は恋次の元へ駆けつける
が一護の元へ行こうとしたとき、屋根の上を疾走する子供の姿が見えた
「・・・あれは・・・・・・ちょ・・・っキミ!」
「あ?・・・あんた・・・誰だ?」
赤い髪の少年は訝しげにを見上げるが
その少年の着ている服に『浦原商店』と書かれているのに気付く
「浦原・・・?喜助の・・・子供?!・・・・・・なわけないか・・・」
「あんた・・・店長のこと知ってんのか?」
「まぁ・・・ね、その・・・腕に抱えてる子・・・見せて・・・」
少年の答えを聞かずに、腕に抱かれていた血に塗れた少女を抱き上げる
「おいっ」と少年は抗議の声を上げるが、はそのまま少女を寝かせると
手を翳し、その傷を癒していく
「・・・これで、よし、と・・・応急処置だけど・・・安静に連れて帰って
ちゃんと治してもらいなさいよ?」
「あ・・・あぁ・・・・・・」
少年が頷くのをみて、にっこりと微笑むとはその場を後にした
「あ・・・・・・名前くらい言っていけよ・・・店長が知ってるか・・・
礼も言い損ねたし・・・」
少年がの消えた方をみていると
後ろから聞きなれた下駄の音が近づいてくる
「・・・そこに居るのはジン太っスか?」
「・・・店長・・・・・・雨が・・・っ」
「あぁ・・・破面と尸魂界の隊長サン達の霊圧に中てられたんスね・・・」
「あぁ・・・でもよ、店長の知り合いだとか言う奴が応急処置を・・・」
「・・・アタシの知り合い?(・・・まさか・・・)」
「そう言ってたぜ?茶色い髪に緑色の目で・・・赤い服着てた
あぁ・・・髪は長くて、こう・・・縛ってたな・・・」
ジン太の説明に少し落胆の顔を見せるも
その人物に思い当たる節がない
今は雨をしっかりと治療しなければと、雨を抱き上げ『浦原商店』へと戻る
「・・・・・・(一瞬、サンかと思ったんスけどねぇ・・・ )」

破面編突入です!
再会は次回あたりになります
喜助:ちょっとどういう事なんスか?
りお:いや・・・一心さんをだしたくて・・・(笑
喜助:そしたら思いのほか長くなったんで切ったんスね・・・?
りお:そういうことです!
喜助:・・・・・・サンがせっかく戻ってきたのに・・・会えないなんてっ
りお:だから・・・次回には・・・
喜助:・・・ほんとっスか?
りお:多分・・・
喜助:絶対と言ってください!
りお:・・・・・・絶対・・・?
喜助:・・・・・・啼け・・・〈紅姫〉
りお:うぎゃっ
喜助:サン、はやくアナタに会いたいっス