が眠りについたのは明け方だった
長旅の疲れもあってか夢を見ることもなく深い眠りにつけた




09 One ring -一つの指輪-





深い眠りから覚めた時には日は既に傾いていた
ぼうっとした頭をなんとか覚醒させながら辺りを見回す



[あー、凄く長い時間寝てたのね・・・]


今日も反応は無いかな・・・と枕元の〈胡蝶〉を手に取る



[〈胡蝶〉ー・・・どうしちゃったの?]

・・・》

[〈胡蝶〉!?]

・・・・・・私はどうやら眠っていたみたい・・・》

[眠ってたって・・・どうして?]

《世界が違うからかもしれないけど・・・一度解放されると、とても疲れるの・・・》

[・・・っていうことは・・・一度始解すると暫くは眠っているってこと?]

《そう・・・でも、良かったわ。ちゃんと清めてくれたのね》

[当然です。もう二度とあんなの斬りたくないけど・・・]

《私もそう願うわ・・・》




くすくすと笑いながら久しぶりの会話を楽しんでいると、控えめに扉が叩かれた
返事を返すと扉から入ってきたのは、昨夜会ったアルウェンだった



「やっとお目覚めね」

「はい・・・随分長い時間寝てしまったようで・・・」

「あら、仕方ないわ。お父様にこき使われたんでしょう?(あの後締めておいたからv)
 もう疲れは取れたみたいね・・・良かったわ」

「は、はい・・・(何か一瞬黒いオーラが見えたような気がしたけど・・・)」



「私の昔の服だけれど・・・」と着替えを差し出され
は「(エルフの服は苦手なんだけど・・・)」と思いつつ
一瞬でも黒いオーラをだす人物に逆らってはいけない・・・という考えからか
素直に着替えに応じた



「やっぱり似合うわね〜、次は髪を纏めなくてはいけないわねv」

「あ、あの・・・「アルウェン・・・の髪は僕が纏めるよ」

「・・・レゴラス・・・王子とあろう者が
 ノックもなしに女性の部屋に入ってくるものではありませんわ(邪魔しないでくれる?)」

「おや、ノックはしたよ。が返事を返してくれた
 エルフの耳が聞き漏らすことはないはずなんだけどね?
 ・・・それとも、の部屋に入るのにも君の許しがいるのかい?(君こそ邪魔だよ)」

「まぁ、そんな事はありませんわ(いっそのことそうしたいけど)」



の部屋にブリザードが吹き荒れる・・・
この状況をどうにかしようとは考える、というより逃げ出したい気持ちが大きい
しかし二人に挟まれているので逃げ出せない・・・


「・・・(どうしよう・・・寒い・・・寒すぎる・・・・・・っそうだ)あのぅ・・・」

「「何(んだい)?」」



に向けられる二人の笑顔は温かい
お互いに向ける笑顔は言葉に言い表せないが・・・


「きょ・・・今日はこのままの髪型がいいなぁ・・・なんて・・・思ったり・・・」

「「がそう言うなら・・・仕方ないな(わね)」」



ほっとしながら二人に連れられて朝食兼昼食兼夕食をとりに広間に向かった
食事をしている間にもレゴラスとアルウェンの舌戦は止む事はなかった



、あんまり食事が進んでいないようだけど・・・」

「そう・・・かな?(誰のせいよ・・・)」


葡萄酒をゴブレットに注ぎ手渡してくれるレゴラスを恨めしそうに睨んでいると
見知らぬ男が広間に入ってきた。黒い服を纏い所々破れていたり泥で汚れていたりしていて
その顔も埃やらで薄汚れていて、更に疲れきった顔は無精髭に覆われている



「エステル、遅かったじゃないか」

「アラゴルンだ・・・」

「レゴラス?」



誰?という視線を向けると、レゴラスは微笑んで「旅の道程で話したでしょ?」と片目を瞑った


「あっ、昔は可愛かったけど今はムサイというか汚くなったとかいう人!」

「「「「・・・・・・・・・・・・」」」」

「ぶっ・・・・・・っ」



の叫びにアルウェン・アラゴルン・エルロンド・ミスランディアは唖然とし
レゴラスに至っては必死に笑いを噛殺している
アラゴルンはわなわなと震える手で今だ笑いを堪えふるふると震えているレゴラスの肩を掴む



「レゴラス・・・?・・・これはどういうことだ?」

「いやぁ・・・裂け谷に人間がいるかもしれないという話をしていてね・・・ぷっ・・・くっ
 君の話をしたんだよ、それだけさ。・・・くはっ・・・あははははははっ」


耐え切れなくなったレゴラスの笑い声を皮切りに
エルロンドとミスランディアは苦笑し、アルウェンは呆れた・・・と笑っていた



「レゴラス!!」

「ごめんごめん・・・でも、本当の事を話しただけだよ。」



二人のやり取りには言っちゃいけなかった事だったかな・・・と小さくなっていた
そんなにアルウェンは微笑みかけ


「確かに・・・凄く汚れているわアラゴルン・・・湯浴みはしなかったの?」

「湯殿は今ホビット達が使っている、私は先に挨拶をと思って・・・」

「そう・・・でも・・・その姿じゃムサイとか汚いとか言われても仕方ないわね
 それにが怯えているじゃないの」

「え・・・いや、そういうわけじゃ・・・」

「あら、は気にしなくていいのよ」

「そうだよ、こういう事は素直に言ったほうがいいんだよ」

「・・・・・・・・・」


エルフ二人に言われてすごすごと湯殿へ向かったアラゴルンを目で追って
お風呂に入って身綺麗にしたらけっこう渋い男の人なんだろうな・・・などとは思った

夕食も一息ついた頃エルロンドが重い口を開いた


「・・・アルウェン」

「なんです?お父様(私、この席を離れたくないんですけど)」

「い、いや・・・その・・だな・・・(いつから私の娘はこんなに黒くなってしまったのか・・・)」

「・・・解りましたわ、アラゴルンも湯殿へ行ったようですし・・・
小さい人達に食事の用意もさせないといけませんわね・・・」

「た、頼む・・・疲れているようだから部屋へ用意をしてやってくれ」

「承知しましたわ・・・・・・、離れるのは寂しいけど・・・また明日ね」

「はい・・・」

「・・・・・・(早く行けっての)」(言葉悪っ)

「お父様、レゴラス・・・失礼しますわね(に手を出すんじゃないわよ)」



アルウェンは軽くその場の気温を2・3度下げて去っていった
エルロンドは苦い顔をし、ミスランディアは苦笑していた



「さて・・・、昨夜は助かった・・・礼を言う」

「いえ・・・私に出来る事でしたらいつでも言ってください。それで、フロドは・・・?」

「彼の体力は戻ってきている・・・大したものだ・・・」


ふ・・・っと目を細め微笑むエルロンドにミスランディアは苦い顔をしている


「だが・・・あの傷は一生彼を苦しめるだろう・・・」

「私が治せれば良かったのですが・・・」

は力の限り治療をしてくれた、そのことでお主が気遣う必要は無いよ」


優しく微笑む3人には「ありがとう・・・」と微笑む



「彼は傷を負いつつ指輪を届けた、指輪の悪の力にも屈せず」

「だが、このような仕事はもう二度と彼に背負わすまい・・・」

「指輪・・・?」

「そう・・・一つの指輪。確かはフロドがここに着く前に大きな力が近づいてくると
ガンダルフに言ったそうだな?」

「はい、とても大きな力・・・あまり良い気配ではありませんでしたが・・・」

「そうだ。一つの指輪・・・」

「一つの・・・指輪・・・」



レゴラスを伺い見ると、ミスランディアやエルロンド同様苦い顔をしている
不思議そうにが言葉を繰り返すと、押し黙っていたレゴラスが口を開いた



「遥か昔、エレギオンという所でエルフの指輪が作られたんだ
 『三つの指輪は、空の下なるエルフの王に
 七つの指輪は、岩の館のドワーフの君に
 九つは、死すべき運命の人の子に・・・
 一つは、暗き御座の冥王のため
 影横たわるモルドールの国に・・・・・・
 一つの指輪は、すべてを統べ
 一つの指輪は、すべてを見つけ
 一つの指輪は、すべてを捕えて
 くらやみのなかにつなぎとめる
 影横たわるモルドールの国に・・・』
 という言葉があるのだけど、エルフが一つの指輪を造ったわけじゃないんだ。
 モルドールの火を噴く“滅びの山”で
 冥王サウロンは人知れず他の指輪に勝る指輪を造った。
 その指輪に彼が注いだのは、彼の邪悪な残忍さと全生物への支配欲
 全世界を支配する指輪だったと僕は聞いている」

「一つの指輪が造られてから、世界は変わった
 水からも大地からもそれを感じ、大気にはその匂いがした。
 あったものが失われた・・・それはもう誰の記憶にも残っていないかもしれん・・・」


エルロンドがレゴラスの話をつなげ、エルロンドにミスランディアが続く
は真剣に話を聞き、理解をするしかなかった


「じゃが闇の力をもった指輪はサウロンの手から離れ
 一度は人間の手に落ち、サウロンの肉体は滅び力を失った。
 しかしのぅ、自らの意思を持つ指輪を手にした人間・・・
 イシルドゥアも指輪に裏切られ殺された。
 そして指輪はどこかへ失われていたと思われていた・・・意外な人物が拾うまでは・・・
 その人物を再び指輪は裏切り、新たなる主人を得た。それがビルボ
 そしてビルボからフロドが指輪を受け継いだんじゃ・・・」

「でも、そのサウロンという冥王は滅びたのでしょう・・・?」

「いや・・・肉体は滅んでも邪悪な魂はモルドールを本拠地とし
 再び指輪を手に入れようとしている・・・ビルボが主になった頃から
 徐々に闇の勢力が力をつけ始めていた・・・      
 ガンダルフ・・・東の方でサウロンの軍が動き始めた、奴の目はこの国の上に
 サルマンまで寝返って味方の数はますます減った。」

「裏切っただけじゃない・・・彼は妖術でオークと人間を掛け合わせ兵力を育てている
 日中、驚くべき速度で移動できる兵を・・・奴らの狙いは指輪じゃ・・・・・・」

「エルフの力を持ってしても打ち勝てぬ、モルドールとアイゼンガルドの軍にはな
 ガンダルフ・・・!・・・指輪はよそへ・・・・・・」



賢人二人が話すのを黙って聞いていた二人は「指輪をよそへ・・・」とは?と首を傾げた
何よりはこの話を自分が聞いて良かったのかとも思ったが
自分がこの世界に来た理由がそこにあるのではないかとも思った


「とにかく・・・エルロンド卿、指輪の所在はこれから開く会議で話そう・・・」

「うむ・・・そして、・・・なぜ自分にこの話を・・・と思ったであろう?」

「はい・・・でも、私がこの世界に来た理由がそこにあるかもしれない・・・とも思いました」

「そう・・・そなたの夢の話もガンダルフから聞いている・・・無関係とは思えない。
しかし・・・私達がに何かを強要することはできない」

「はい、自分で考え・・・そして選びます。自分が今何をすべきなのかを・・・」

「そうじゃの、・・・お主にも近々開かれる会議に出てもらうことになる。
 サウロンの・・・指輪の事についての会議じゃ」

「解りました・・・」



重苦しい空気が辺りを包んでいたが、それを振り払うようにレゴラスが口を開く
「今から散歩に行かないかい?」と・・・
それにはきょとんとしてレゴラスの顔を見るがすぐに了承した
寝過ぎているのであまり眠くもないし、先ほどの話の事を考えても先が見えない
それなら散歩に行った方が気分転換になるだろう


レゴラスと共に広間を辞して、フロドの寝室へ向かい容態をみると
昨夜より大分落ち着いていて体力も回復しているようで安心して外へ向かった
夜の裂け谷も美しく、辺りが月明かりで照らされて幻想的だった

他愛無い会話をしながら散策して部屋へ戻ると明け方が近かった
お風呂に入りたかったが、時間が時間だけにそれも憚れて朝起きてから借りる事にして
は浅い眠りについた・・・・・・




これから自分を待ちうけている運命とは何なのなろう・・・









  


りお:・・・・・・・・・(汗
レゴ:・・・(ニコニコ(黒微)
りお:・・・・・・・・・・・・・・・(滝汗
レゴ:・・・僕の・・・ドリームじゃないのかな?
りお:いや、そうなんだけど・・・
レゴ:僕の出番・・・少なくない?
りお:さぁ・・・ど、どうだろうねぇ〜(引き攣り笑
レゴ:ねぇ・・・・・・どうしてアルウェンとかが僕の邪魔をするのかなぁ?
りお:ど、どうしてだろうねぇ?
レゴ:僕が質問してるんだけど・・・(黒笑
りお:レゴラスの出番が少ないのはねっ、話が進まないからだしっ
レゴ:ほぅ・・・・・・じゃ、アルウェンは?
りお:・・・・・・しゅ・・趣味です・・・・・・
レゴ:へぇ〜、良い趣味(性格)してるねv
りお:ひ・・・っ
レゴ:今すぐその眉間に矢を打ち込みたい所だけど・・・
    話が続かなくなるのは僕も嫌だし・・・
    わざわざこんなへっぽこ小説を読みに来てくださってるお嬢さん達にも申し訳ないしね
    その鳥頭と手だけ残しておいてあげるよvv
りお:ぐはぁ・・・っ・・・・・・(死
レゴ:じゃぁ・・・、またねv